雇用統計中止の原因

アメリカの労働省は今日の雇用統計の発表を
正式に取りやめましたね。

アメリカ政府機関の閉鎖は
今日で4日めです。

アメリカの財政の崖問題は、
昨年末から年始にかけてドタバタしていましたが、
今回は、米政府機関が一部閉鎖されるという、
なかなかハードな展開となっています。

財政の崖問題は、 アメリカの借金が
上限に近づく度に行われる問題で、
毎回、借金できる金額の上限を
上げる事で今まで、ほっと一息ついていました。

この債務上限引き上げ(もうちょっと借金してもいいよ!) が
通らなかったら、デフォルト(債務不履行) なので、
毎回ヤバイヤバイと言っているのですが、
何か今回はすんなり行かない感じですね。

で、何でこんな事になってるのか と言うと、
米下院の勢力図を見てみましょう。

共和党が232議席
民主党が200議席

なので、共和党が多いです。

オバマ大統領は民主党ですので
ねじれ国会なのが頭痛の種となっています。

で、その下院の共和党の中でも
困ったちゃんなのが、

ティーパーティー党(茶会党) 系の
共産党下院議員です。

私の記憶では前回の下院選挙では
このティーパーティー党(茶会党)系の
議員が多く当選した印象があります。

で、なぜこの ティーパーティー党(茶会党)が
困ったちゃんなのかというと

彼らの目指す所が、

「小さな政府」

だからです。
政府の負担は最小限にしよう、
乱暴に言えば 弱者救済なんてとんでもない、
みんな勝手にやればいいじゃん、
そうすれば借金も減るでしょ。

という考えなので、

オバマ大統領の、
医療保険改革法の
実施延期をあくまで主張するわけです。

日本で言えば、 年金も、生活保護も、
国民健康保険も みんなやめちゃえば、
国の借金は減るよね。

と言ってるのと一緒です。

議超報道官のマイケル・スティール氏は 3日に、

「債権上限を引き上げる条件として、
米国借金と、赤字の要因に対処する必要性を 掲げて、
米経済を再稼働するための 削減と改革を盛り込んだ法案が必要」

と言っていますが、
この下院が予算を通す条件で

赤字要因に対処する必要性に
具体的な案を出さなければいけない

という事は、

予算を通す代わりに、
政府の負担が増す医療保険改革案などの
オバマカードを崩していく 駆け引きが見られます。

今回の事での注目点は3つです。 、

●量的緩和の縮小時期の後退。  
 政府がこんな事になって
  QEの出口どころじゃないという事です。

●米政府機関閉鎖はいつまで続くのか?

●現時点では打つ手ないんじゃない?  
 とみられる現状を  
どのような手段でオバマ氏は解決していくのか?

日本ではあまりニュースになっていないようですが、
個人的には、金融市場がグラグラしている 印象なので
記事にしてみました。

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